スポーツ護身道
子供の頃、木の枝や丸めた新聞紙でのチャンバラごっこして、危ないと叱られた経験はほとんどの方が持たれていると思います。扮するは、旗本退屈男だったり、座頭市だったり。でも、今日ではテレビゲームに没頭してしまうのか、子供っぽくって馬鹿らしいのか、やめてしまいます。しかしこれをスポーツとして、全国的規模にまで作り上げた人がいます。世界でも37カ国で競技されていますので、世界的規模と言ってもいいのかも知れません。
戦後において数知れず湧き上がってきたスポーツの中で、いまなお存在し続けているのは、この「スポーツチャンバラ」と「ゲートボール」の2競技だけであり、つい最近にその功績を称えられ田邊哲人会長が文部科学大臣賞を受賞され、また「21世紀 神奈川県の100人」にも選出されました。
護身としての得物を使った練習をしながら、結果として顔を含む全身からの発汗により、余計な脂肪分が落ちて行く事で、美容の効果が得られます。
打ち合う道具もスポンジ製とエアー製の2種類あり、いずれも柔らかい材質なので、怪我の心配が無く、思い切り叩けるのでストレス発散にも有効です。
ルールが、相手の剣に当たれば負け。とはっきりしているのも実践的で、子供が大人に勝つ事も何ら珍しくは無いのです。
いまや、青少年だけでなく、御老人や障害を持たれた方にも少しづつですが、浸透してゆきつつあります。ただ、顔にだけ事故防止の防具を被っていますが、お年よりには、他人の頭や体をたたく事への抵抗がある方も居られるも事実です。
今後は、バレーボールやバトミントンの様に、スポーツ店で用具が安く買える様になれば、競技者人口も飛躍的に伸びる事も不可能ではないと思われます。
余談ですが、元来「小太刀護身道」と言っていたのを「スポーツチャンバラ」に換えて、競技者人口が3分の2に減少した事もあり、「スポーツ護身道」などの、もっとネーミングを考えれば良かったのにと感じています。